7月 09 2014
遺言・遺留分と特別受益
またまた特別受益についてです。
最近、本当に特別受益に関する相談や依頼が増えています。
遺言と遺留分、そして特別受益がどのように問題になるのか、具体的なケースをもとにご説明します。
<ケース>(実際の事案を簡略しております)
父:不動産A(時価5000万円)、有価証券(3000万円)を所有
相続人:長男・次男
父は、生前、跡継ぎと決めた長男に、不動産Aの上に賃貸マンションを建てることを提案。
長男は、ローンを組み、不動産Aの上に賃貸マンションを建築(不動産Aは、使用貸借として利用)。
父は、生前、次男に現金1000万円を渡していた。
父は、遺言を作成し、跡継ぎと決めた長男に全ての財産を相続させる旨を明記した。
父の死後、次男は、長男に対して遺留分減殺請求を請求した。
ざっと言うとこのようなケースです。
なお、遺留分の説明については本ホームページの「遺留分」のページをご参照ください。
<相続財産>
不動産A(時価評価は、賃貸マンションが建てられているので、4000万円に減少)
有価証券3000万円
そして、次男は、遺留分として以下の通り請求しました。
不動産A4000万円
+有価証券3000万
+特別受益1000万円(不動産Aを使用貸借により利用している利益)
=8000万円×1/4(遺留分割合)
=2000万円
これに対して、長男は、以下の通り応じました。
不動産A4000万円
+有価証券3000万
+特別受益200万円(不動産Aを使用貸借により利用している利益)
=7200万円×1/4(遺留分割合)
=1800万円
-特別受益1000万円(生前に受け取っていた現金1000万円)
=800万円
これに対して、次男は、生前に受け取った1000万円は貸付金に対する返済であって、特別受益ではないと応じました。
このケースでは、使用貸借と生前に渡した現金が、特別受益にあたるか?あたるとして、その評価がどうなるのか??が問題となりました。
そして、このようなケースが非常に増えています。
その理由は、親子間で土地を利用する場合は(特に親の土地を子が利用して建物を建てるケース)、使用貸借となりますが、使用貸借の金額評価が非常に難しいことが挙げられます。
また、親が生前に子供に現金を渡すことがよくありますが、本当に渡したのか?その現金が貸金の返済なのか?それとも生活費として渡したのか(生活費であれば特別受益と認定されます)、このあたりは証拠がなかったりします。
対策としては、
①生前、親の土地を子が利用する場合、使用貸借ではなく、賃貸借契約書をとりかわすこと
②生前、親が子に現金を渡したのであれば、その理由や証拠を明らかにしておくこと
が考えられます。
ご不明な点などありましたら、ご相談ください。









