2月 28 2015
遺言無効 ⑤ 遺言無効確認訴訟の審理のポイント
「遺言無効の訴訟」というテーマについて、具体的な訴訟の流れに沿って説明してきました。
いよいよ、訴訟が開始された、という段階まできました。
では、遺言無効確認訴訟での審理のポイントは何でしょうか?
私自身の経験をもとにポイントを1点あげるとすれば、「筆跡鑑定の資料」がポイントと考えます。
遺言無効確認訴訟の場合、前回の④にてご説明しましたが、多くの場合が「遺言の偽造」が問題となります。
そして、裁判官が偽造されたか否かを判断する重要な要素が、「筆跡鑑定」です。
「筆跡鑑定」は、通常、鑑定の申出により、裁判所が選任する鑑定人が、鑑定資料を基に遺言書が偽造されたかどうかの意見を述べます。
鑑定人は裁判所が選任しますので、当事者の力量ではいかんともしようがありません。
しかし、鑑定資料は、労力をかけて数多く収集し、できるだけ適切な資料に絞り込んで、鑑定資料として提出することになります。
そして、筆跡鑑定の方法には、対象となる文字の長さなどを計測して判断するという手法もありますが、基本的には、文字を目視して筆跡のクセから判断されます。
ですから、「特徴的な筆跡のクセ」を探して絞り込むことが、極めて重要になります。
実際の訴訟においても、遺言者の特徴的な筆跡のクセを明確に指摘し、遺言書との差異がはっきりとすれば、裁判官は「偽造されたのではないか」という心証に大きく傾くものと考えられます。
以上が、遺言無効確認訴訟での審理のポイントになります。
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